【授業力向上】学び合いを成功させるための方法3選

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【授業力向上】学び合いを成功させるための方法3選

授業で学び合いを取り入れているけど、いまいち効果がない。生徒がふざけてしまって授業が成り立たない。これから学び合いを取り入れていきたい。そんな悩みを持つ先生方に向けた記事になります。今回は

学び合いをせいこうさせるためのコツ3選

という内容になっています。僕自身も1年目はグループワークが成り立たず、クラスが騒がしくなってしまうことが良くありました。しかし今回紹介する方法を実践したことにより、僕が担当していた中学3年生は全国学力学習状況調査のA,B問題どちらも都道府県別で伸び率1位を取るまでになりました。そんな僕が学び合いを成功させるためのコツを解説します。

学び合いを成功させるためのやり方3選

学び合いを成功させるための方法・やり方は以下の3つが大切になります。

1.過程よりも成果を求める
2.生徒たちに期待をする
3.教師は【一番大切なこと】を教える

になります。これだけを見ても良くわからないと思うので、それぞれの解説を見ていきましょう。

1.過程よりも成果を求める

【学び合い】の「成果」とは「全員がわかること」です。教育の現場では、しばしば活動の「過程」を重視します。たとえば研究授業で、時間内に目標が達成できなくても、生徒たちが有意義に見える活動をしていた場合、それが評価されることがあります。しかし、成果より過程ばかりに目を向けていると、目標の意味が弱まります。目標が達成できなくても良いという考えは、誰かを見捨てている現状を肯定することにつながります。「あの子はできなかった。でもみんなががんばった。みんながんばったんだからよかったよね」。これでは、できなかった生徒は、おそらく次もできないままになるでしょう。そして、そのできない生徒、見捨てられる生徒は1人、2人と増えていきます。それでも「みんながんばったからよかったね」と言えるのでしょうか。社会に置き換えるならば、従業員の仲がどんなに良くて、懸命に働いても、味がますかったり、授客が悪いレストランはつぶれてしまいます。

その時間内に目標を達成できない場合は、残念なのです。みんなで悔しる必要があります。しかし、悔しがってばかりでは進歩がありません。教師は「次はどうする?」と生徒に投けかけるべきでしょう。「どうして、時間内にみんなができなかったんだと思う?次に同しような課題をみんなで挑戦する時、どのようにすれば、時間内にみんなでみんなが課題を達成できるようになると思う?」などと投げかけていきます。生徒たちの中から、どうすれば課題を達成できるようになるのか。教室からは、次のようなアイデアが出てきます。

生徒A
生徒A

わからないことをわからないままにしないことが大切だと思います!

生徒B
生徒B

男女一緒に協力してやった方が良いと思います!

生徒C
生徒C

次回から、自分ができたら、できていな人を探します!

生徒D
生徒D

次回からわかったふりをしないようにします!

もちろん、次の時間からすぐにできるようになるわけではありません。「学び合い』の授業に慣れてきてからも、課題を達成できなかった時には、必ず上記のアイデアに立ち返るのです。当然、いつまでも同じレベルを求めていくのではありません。課題はより深く、難易度を高くし、求めるレベルも上げていきます。

2.生徒たちに期待をする

【学び合い】の常養句が「期待しています」と生徒たちに言うことです。生徒たちは、課題を達成するためにがんばる、努力するなどと言います。嬉しいことです。しかし、頑張ったり、努力したりする前に考えさたいことがあります。それは、課題をみんなが達成するために、手立てを考えてみよう、工夫してみよう」と投げかけることです。極端な話、「頑張らなくてもいいんだよ。でも工天して、みんなでみんなが目標を達成できるようにしてほしい。期待しています」と言うのです。ここでしっかりと成果を求めないでいると、次第に「学び合い」とは異なる「学び合い風な授業へと変質してしまうのです。

3.教師は【一番大切なこと】を教える

【学び合い】で大切なことは「人を育てる」「ー人も見捨てない」ことです。よく「学び合い」は教師が「教えない」授業方法だと誤解されます。確かに、授業を参観すると、教師は一見、何もしていないように見えます。教室の前の方で、のほほんと立っていたり、せいぜい、教室をうろうろして、子どもたちにちょっかいを出していたりするぐらいです。学び合い中、説明をすることはほとんどありません。板書もほとんどしません。ノートをチェックすることも少ないです。僕のクラスの生徒たちは『学び合い」をこう説明します。「学び合い」とは先生から教わるのではなく、自分たちで教え合って、課題を達成する授業です」「先生がやる授業だと、わからないことがあってもどんどん先に進んでしまうけれど、自分たちでやると、わからないことは気軽に友達に間けるので、理解しやすいです」

しかし、本当に教師は何も教えていないのでしょうか。実はこのような説明ができる生徒が育つまでに、『学び合い』の授業をする教師は、生徒に「一番大切なこと」を教えているのです。僕ははこれを「語り」と呼んでいます。
「学び合い」はやり方ではなく、考え方の方が大切です。そして、学習のやり方を子どもたちに指示することはそれほど大切ではありません。一番大切なこと、それは、「みんなで、みんなができるようにすること」、裏を返せば、「ー人も見捨てない」という覚悟を生徒たちに促すことです。「語り」方は、みなさん自身の言葉で構いません。その先生と生徒たちによって、「語り」方は変わってくるでしょう。1つ僕の例を紹介します。

「先生はこれまで一生懸命授業をしてきました。頑張ってみんながわかるように努力してきました。でも、全員がわかる授業だったかというとそうではありません。何人かの人はわからない、できないままに済ませていました。そんな人に申し訳ない気持ちです。先生は実は心の中で、こいつは特別だ。数学がどうしてもわからないヤツなんだ。だからできなくても仕方がない。こいつは運動神経が特別ないヤツなんだ。だから体育ができなくても仕方がない。口では言いませんでしたが、実はそう心の中で思っていました。そうして、その人たちができるようになることを、先生があきらめていたのです。この教室には、先生より文字が上手に書ける人がいます。先生より水泳やサッカーが得意な人もいます。先生より計算が早い人もいます。それもー人だけではありません。先生一人がみんなに教えるよりも、何人かいる、先生よりも得意な人から教わった方がいいと思いませんか。先生一人の力で、みんなでみんなができるようにすることはできません。でも、このクラスには優秀な人材が30人以上もいます。この30数人の力を合わせれば、きっとみんなでみんなができる教室になると思う。

グループワーク 学び合いの導入「語り」

みなさんなら、どのように語って、一番大切なことを教えますか?これはあくまで例ですので、ご参考までに。

さて、グループワークで学び合いを成功させるために大切な方法を紹介しました。次は実際に【1時間の学び合いをどう展開していくのか】進め方を学んでみてください。少しでもみなさんの授業の参考になっていただければ幸いです。それでは、素敵な学校生活を☆

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