【極秘】プロが語る体育祭・合唱祭で優勝する学級経営の取り組み1選

学級経営

【極秘】プロが語る体育祭・合唱祭で優勝する学級経営の取り組み1選

まだ経験が浅い担任の先生の中には悪戦苦闘しながら日々を送られている方も多いと思います。特に体育祭や音楽祭(合唱祭)は生徒にとっても一大イベントです。一生懸命頑張る生徒、ダルがっている生徒等、様々ですが担任としては、良い結果を出してクラスの生徒を笑顔にさせたいですよね。そこで今回は

・体育祭や音楽祭で優勝するために学級経営でたった1つの大切なこと
・組織開発で重要な視点
・学級経営で教師が見習うべき鏡【イエローハット】の話

という内容になっています。僕は実際にこれを実行して中学校教員として、直近5年で、・体育祭…5年連続四冠・合唱祭…4年連続最優秀賞という結果を残すことができました。4クラス並行でしたが、体育祭の名物種目【大縄】の歴代記録は全学年僕のクラスでした。この記事を読むと、

  • 体育祭や音楽祭で優勝できるクラスになる
  • クラスのために頑張ってくれる生徒が増える
  • クラスの団結力が上がる

これらが実現可能になります。ちなみに僕は「体育」の先生でも「音楽」の先生でもなく「数学」の先生です。なので、若手の皆さんもこれを実行すればきっと素晴らしい結果が得られるはずです。

体育祭・音楽祭で優勝する学級経営の取り組み1選

合唱祭、体育祭の優勝トロフィー【学級経営の取り組み】

それでは、「行事で必ず優勝する!」(体育祭や合唱際当)ための究極の学級経営法とはずばり、

1学期の清掃指導、給食指導に全力を尽くすこと。

です。行事で勝つために大切なことは行事の練習を頑張ることにあらずです。具体的な根拠の解説を次の段落で解説しますのでご覧ください。

その根拠

それでは解説をします。チームで勝負事になると、特に部活動や体育祭や音楽祭では「どんな練習をすれば良いのか」「どれだけ練習するのか」「どんな声掛けをすればいいのか」といった、行動の質を見直さなくてはいけないと考える教師がほとんどです。実は、それが大きな間違いなのです。以下の図を見てください。

この図は、マサチューセッツ工科大学(世界大学ランキング1位を取ったこと有り)のダニエルキム教授(組織開発の第一人者)が提唱した成功循環モデルです。ここでは、だれもが「行動の質」に着目しがちだが、本当に大切な事は「関係性の質」を改善することなのです。この関係性の質を築くことが、行動の質を高め、結果に結びつくと言われています。
例えば、体育祭や合唱祭の練習を見直す、何がいけないのかを考える、それではすでに遅いとも言えるのです。それでは、この関係性の質を高めるためにはどんなことをしていかなければいけないのか。少し難しい言葉で表すとクラスをチームビルディングしていかなければいけないということになります。若手の先生の皆さんの場合、どうすればチームビルディングができるかそれを簡潔に話すと、
まずはみなさんのクラスの理念を学期当初から浸透することにあります。これは学級目標やスローガンのそれとも類似しているものです。1つ私が毎年クラスに提唱していたオススメを紹介します。学期当初から「こんなクラスだと素敵だね!」と何度も口癖で話をしていることです。それが、
頑張る人が損をしないクラス。なぜこの言葉を選んでいるかというと、どんな世界でも、真面目に一生懸命ひたむきに取り組んでいれば必ずいつか報われる。私はそう信じています。この言葉がクラスに浸透すれば「合唱祭を頑張りたい」「体育祭で優勝したい」「練習を一生懸命頑張っている」「掃除を一生懸命やっている」「話し合いを一生懸命まとめようとしている」そんな人たちが報われるクラスになっていくと思ったからです。クラス全員が「頑張る人が損をしないクラス」になってきたな~。と、1学期の間に思うことができれば、2学期の行事はスムーズに1つの方向を向いてクラスがまとまってきます。それと同時に心がけて欲しいのは「給食」「掃除」この2つです。これについては、まずは先生が「やって見せて」ください。
リーダーの定義とは「やってみせること」だと私は思っています。誰よりも給食の準備を一生懸命やってください。誰よりも掃除を一生懸命やってください。たとえ生徒がついてこなかったとしても、思うように動いてくれなかったとしても、やり続けてください。やり続けていれば、やがてあなたの支援者フォロワーは増えていきます。1学期を終える頃になると、クラスの10人以上があなたと同じような行動をとってくれます。次の段落で私が見習った、むしろ全教師に見てほしいイエローハットの話を紹介します。

【イエローハット】企業を立て直したトイレ掃除

今や道徳の授業でも用いられるイエローハットの鍵山秀三郎さんの話。掃除1つで社会をも変えると唄った話は、皆さんがクラスをチームビルディングしていくうえでとても学びになると思います。鍵山さんに「イエローハット成功の要因はなんですか?」と聞くと間違いなく「掃除」と返ってきます。
先生のみなさんにはぜひ1度は読んでみてほしいです。

ご参考ください。以下は【東洋経済】と鍵山さんのやり取りです。

──イエローハットを創業された昭和36(1961)年、28歳のときに社内のトイレ掃除を独りで始められたと聞きました。以来、トイレ掃除の活動を53年間も継続されています。きっかけは何だったのですか。

鍵山:いろいろな理由がありますが、大きな理由としては、ちょうど高度成長期に差しかかった頃で、社員の心が荒れていたんですね。カネを稼げばいい、今さえよければいい、自分だけよければいい、という風潮に世の中全体が急速に変わってきた。
創業間もない会社だったため、採用面接に応募してくるのは、履歴書に書き切れないぐらいたくさんの会社を渡り歩いてきた方が多く、心がすさみきっていたというのもあります。こうした社員の心を穏やかにするためには、まず職場環境をきれいにすることが大事だと思いました。汚い環境の中で、彼らに「ちゃんとしろ」と言ったってできるわけがない。まず私が環境をきれいにしてから、伝えるべきことを伝えていこう、と。その第1番がトイレ掃除であり、社屋の掃除でした。社屋といってもバラックでしたけども(笑)。まず社内を掃除して、やがて近隣周辺、取引先のお店の周囲やトイレ掃除をさせていただくようになりました。本当は社員にもやってもらいたかったけれど、誰もやりたがらないでしょうから独りで始めました。

──命令はしなかったのですね。

鍵山:命令したってやるもんじゃないですよ。また命令されてやることは、絶対に本物にならない。規則で決めたり、当番制にしたりしてもダメ。心からそうしようと思わないと身に付きません。

──社員の方々の反応は?

「掃除なんかしても無駄だ」「うちの社長は掃除しかできない」と陰で批判する者もいましたし、私がトイレ掃除をしている横で用を足していく者もいました。最初の10年間は私独りで掃除をしていて、手伝おうという社員は1人もいませんでした。

──よく続けられましたね。

鍵山:哲学者のショーペンハウエルがこう言っています。物事が成功するまでには3段階ある。第1段階は「嘲笑される」。なんだ、トイレ掃除なんかして、と。これが始まり。第2段階は「反対される」。誰もやれと言っていないのに抵抗するのです。その段階でバカバカしくなり、やめてしまう。こんなことやったってしょうがないという気持ちになる。でも、そこを乗り越えると、第3段階は、笑いものにしたり、反対したりしていた人がいつの間にか「同調する」。そんなこと、とっくにわかっているよ、と。そうして初めて物事は成功するとショーペンハウエルは言っています。

──社員の方々がトイレ掃除をするようになったのですか。

鍵山:はい。10年を過ぎた頃から、社員が1人、2人と手伝うようになりました。ただし、今日やったと思ったら明日はもうやらないという感じで波はあります。それがだんだんと浸透していって、20年を過ぎた頃には、大方の社員が掃除をやるようになった。社内だけでなく、近所の道路など広い範囲で掃除するようになりました。

──掃除が社内に根付いていって、ビジネスの面で何か効果はありましたか。

鍵山:お客様からの信頼が絶大になりました。よその会社の社員とは全然違うというふうに、お客様が見るようになった。たとえば、うちが商品をお客様に納める際に、普通は商品と伝票に記載された数が合っているかをお客様がチェックするのですが、うちはノーチェックです。うちの社員はごまかしたりしないという信頼があるからです。みんなが掃除をやるようになってからは、外部の会社から「掃除の仕方を教えてほしい」と依頼が来るようになりました。最初は中小零細企業が多かったのですが、だんだん1部上場会社の社長が幹部社員を連れて来るようになった。

──社員教育として掃除を導入しようと?

鍵山:そうです。もう何をやってもうまくいかなくて、人づてに掃除がいいそうだと聞いて、半信半疑でやってくる。ある会社の社長は、会社をよくするためにいろいろな研修に行っては、次々と会社に導入したけれども、どれも成功しなかった。でも、掃除を始めたら成功した。この掃除活動は、自分の意志でやり始めると、がぜん、心が変わるんですね。

──どういうふうに変わるのですか。

鍵山:掃除の効用は大きく5つあります。ひとつ目は「謙虚な人になれる」。私はこれまで何万人も掃除をする人を見てきましたが、掃除をやっていたら傲慢になったなんて人はひとりもいません。例外なく謙虚になります。謙虚になると、自分が接している周囲の人たちの対応が変わってきます。
2つ目は「気づく人になれる」。ぱっと見て、この便器はきれいだなと思っても、いざ便器に取り組んでみると、ここも汚れている、あそこも汚れていると、いろいろな汚れに気づきます。すると、今までは床にゴミが落ちていても平気だったのが、気になるようになってくる。これまでは見えなかった細部がよく見えるようになります。3つ目は「感動の心を育む」。自分でトイレ掃除をすると、きれいになったなあと実感します。この実感が感動なのです。よくコンサートに行ったり、お坊さんの話を聞いたりして「感動した」と言いますが、あれは感動しているのではなく、興奮しているだけです。感動と興奮は違う。興奮はすぐ冷めます。お坊さんの話を聞いた帰り道で、もう人を押しのけている。そういうのを感動とは言いません。

──トイレ掃除の感動は持続するのでしょうか。

鍵山:感動しやすくなって、些細なことにもありがたいと思うようになるのです。たとえば、人がエレベーターのドアを開けて待ってくれていたといったことにも、ありがたいと感じるようになる。4つ目は「感謝の心が芽生える」。感動と感謝は一緒です。感動しない人は感謝しません。5つ目は「心を磨く」。心を外に出して磨くことができればいいですが、できないでしょう。だったら磨けるものを磨く。間接的に自分の心を磨くことになります。トイレというのは1日に何回も見るものですから、それがきれいだと、見ている自分の心もきれいになっていきます。つまり、いつもゴミだらけの汚い環境にいる人は、心の中も同じ状態ということです。

──鍵山さんの掃除活動のゴールは何ですか。世界中を美しくして、人々の心がきれいになることでしょうか。

鍵山:世の中は争いごとに満ちています。戦争だってもとは人の不満から始まり、それが増幅していって起こるのですから、ものすごいエネルギーです。もし、戦争に向けるエネルギーを掃除のほうに向けたらすばらしいでしょう? 自分のエネルギーの向け方が重要なのです。争いや武器に向けるのか、掃除に向けるのか。掃除に向ければ、地球がきれいになり、心も平和になります。昨今、自分の利益になることしかしないといった風潮が見られます。しかし、そういう人間の人生がよくなったためしはありません。もっと社会や国家に目を向けて、少しでも自分の時間や手足を使わないと、世の中はよくならない。私から見ると、今の日本人は寿命を延ばし、長生きすることには一生懸命ですが、そんなことは自分が決めることじゃないですよ。いくら90歳まで生きようとしたって、若くして亡くなる人もいます。そんな自分で決められないことを一生懸命やるより、自分が決められることに一生懸命取り組めばいいのにと思います。どう生きるかは自分で決められます。

──鍵山さんは現在、81歳にして世界中を飛び回ってトイレ掃除をされています。結果的に、健康にもいいのかもしれませんね。

鍵山:いいでしょうね。朝、公園の掃除をしているときに、マラソンをしている人が通っていきます。はぁ、はぁ、と息を切らして熱心ですが、それは自分のことだけに熱心とも言えます。熱心な人であっても、立派な人とは言えない。もしその人が、マラソンもするけど落ちているゴミも拾ったら、立派な人になるのです。

https://toyokeizai.net/articles/-/54721

合わせてこちらもご参考までに。ちなみに道徳の授業やHRでも使えると思います。

まとめ

2学期にある行事は、既に1学期で80%以上が決まっていると言っても過言ではありません。体育の先生だからとか、音楽の先生だからとか、そんな事は関係ないと思っています。クラス全体が高いモチベーションを持って行事に臨むことができれば、あなたのクラスは優勝します。実際に体育祭でいえば、運動神経がものをいうと思っている先生も多いとは思います。しかし僕は5回の担任の中で、当然運動神経が悪いクラスの時もありました。しかし大縄や学年種目等のチーム戦においては常に僕のクラスが最強でした。クラスをチームビルディングしていくというのは、登っているか下がっているかわからない、暗闇のエスカレーターを進んでいくようなもので、少しずつ少しずつ、しかし確実に構築されていくものなのです。みなさんがもし1学期の間に関係性の質に着目し、給食指導や清掃指導報で報われない1学期を過ごしたとしても、行事シーズンには、昼休みに文句を言わずにクラス全員が自主練をするような光景が見られると思います。各行事についての具体的必勝法(練習法等)に関しては別記事でご紹介します。いずれにせよ、1学期にどれだけ掃除・給食を定着させ、「頑張る人が損をしない」ような風土のあるクラスにできるかが大切になります。しんどくてもクラスのために何ができるか考え、実践していく。そうすると行事でがっちりクラスがまとまっていき、クラスが1つの家族のようなチームになることができるのです。以上、「行事で必ず優勝する!」ための究極の学級経営法を紹介させていただきました。各行事の取り組み詳細(練習内容等)に関しては、別記事でアップ予定です。そちらもぜひご参考ください。それでは、素敵な学校生活をお送りください☆


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